インプラント治療とは?

インプラント治療とは、歯が失くなった部分の骨にインプラント(人工歯根)を埋め込み、その上に被せもの(差し歯)を作る方法です。

どのような治療をするのですか?

治療前の検査

インプラント治療の適応となるかどうか、現在の顎の状態を確認するためにCT撮影をします。

このCT撮影では骨の幅や高さ、インプラントを埋入する周辺の神経や血管の位置、骨の質を診査します。

この診査でインプラント治療が可能と診断されればインプラント治療の概要を患者さんに説明することとなります。

治療のための準備

インプラントは非常にデリケートです。つまり、患者さんの口腔内の状態や、埋入後の口腔ケアの良し悪しによって成功率は変わってきます。一般的に、現在他の歯が歯周病にかかっている方、喫煙されている方、重度の糖尿病にかかっている方のインプラント治療は、予後が悪いとされています。埋入したインプラントが長持ちするよう、必要であれば歯磨き指導、歯周病治療、禁煙指導、糖尿病のコントロールを行います。

一次手術

インプラントを骨に埋入するための外科手術です。多くの場合は局所麻酔で行います。埋入する部分の歯茎に麻酔をかけ、歯茎を切開して骨にインプラントが入る穴を開け、インプラントを埋入します。必要に応じて静脈注射、抗生剤の点滴を行います。骨に埋入したインプラントはすぐに骨にくっつくわけではありません。インプラントが骨にしっかりとくっつくよう、3ヶ月程度安静にします。

二次手術

インプラントがしっかりと骨にくっついたのを確認し、被せものとインプラントをつなげる部分を作製するための外科手術です。

 

この手術はインプラントを埋入した部位に麻酔をかけますが、歯茎を少し切開する程度ですので、一次手術よりは大きな手術ではありません。

一次印象

仮歯を作るための大まかな型取りをします。この作業の前後ではあまり見た目の変化はありません。

この作業の数日後仮歯を渡すことになります。

二次印象

仮歯が入って歯茎が慣れて来た頃、いよいよ本物の被せものを作るための型取りをします。

最終補綴物の装着

お待たせしました。本物の被せものが出来上がったので取り付けます。

インプラントはどれくらいもつのですか?保証はありますか?

インプラント治療はかなりデリケートですので、埋入してからの患者さんの毎日の歯磨き、そしてわたしたち専門スタッフの定期的なメンテナンスがかかせません。

不幸にも失くしてしまった歯に対し「インプラントを販売する」のではなく、「インプラントを用いて治療する」ことを十分に理解してください。

当院で治療したインプラントに関しましては、5年以内であれば無料で不具合に対し再治療いたします。5年以上10年以内でしたら、定期的なメンテナンスに来ている方に限り材料費のみで再治療いたします。

インプラント治療は健康保険が効かないのですか?

残念ながらインプラント治療は保険が効きません。インプラント治療は2度の外科手術を含む上、専門的かつ高度な技術を必要とするためどうしても高額な治療費がかかってしまいます。治療を受けられる方に安心、安全の医療を提供するためどうぞご理解ください。

わたしたちスタッフは患者さんの希望に応えられるよう、日々研鑽を積んでおります。

院長より

歯を失なう原因は人それぞれです。虫歯、歯周病等で歯を失ってしまった方に対し、保険治療では入れ歯やブリッジといった方法がありますが、「入れ歯で咬めない」、「入れ歯は嫌だ」、「他の歯を削りたくない」という希望に応えるためにできたのがインプラント治療です。

インプラントは外科手術を含み、かつ高額な治療です。一度インプラント治療を希望される前に、どうして歯を失くしてしまったのか是非お考えください。

歯周病で歯を失くしてしまった方が安易にインプラント治療を選択されても、「インプラント歯周炎」という形で、埋入したインプラントを失うリスクがあります。

当院では定期的な口腔内の検診を推奨しています。現在では多くの方が月に1度当院を受診し、虫歯になっていないか、歯周病は悪化していないかスタッフに確認してもらっています。そのような日頃の歯に対する意識があればきっとインプラント治療は必要なくなると思います。

歳をとるにつれて、食べることの喜びがひと際大きくなると思います。インプラント治療はそんな「咬む喜び」を与える最終手段だと私たちは考えております。もちろん多くの患者さんに満足いただけるよう、日頃インプラントに対する勉強、トレーニングを積んでおりますが、是非一度、歯がなくなる前に当院へお越し下さい。インプラント治療はあくまでも歯がなくなってからの治療でありますので、歯が残っている限り私たちはその歯を残すために全力を尽くします。